
トモニこころのクリニックのホームページをご覧くださり、ありがとうございます。
このブログを開いてくださったあなたは、どんなクリニックなのだろうと、不安な気持ちでそっとのぞいてくださっているのかもしれません。
あるいは、ここでの対話を少しだけ想像しておられるのかもしれません。
受診しようかどうか迷いながら、何か小さな根拠を探しておられる方もいらっしゃるでしょう。
いずれにしても、ここにたどり着くまでに、きっとさまざまな思いがあったことと思います。
今日はこのクリニックでの治療について、大切にしていることを少しお伝えしたいと思います。
少し硬い話になるかもしれませんが、とても大事なことです。
診察室は、何かを一方的に受け取る場所ではありません。
勇気をもって訪れてくださったあなたと、ともに時間を重ねる場です。
そこには「治療する側」と「治療される側」という固定された役割だけがあるのではありません。
治療は、“関係”の中で少しずつ動き始めます。
通院には、頻度というリズムがあります。
通院が1か月に1回の場合、どうしても治療の中心は薬物療法になります。
もちろんそれが必要な時期もありますが、精神療法――話を聞き、その体験を理解し、言葉を返していく営み――は、積み重ねの中で形づくられていくものです。
間隔が空きすぎると、その積み重ねはどうしても途切れやすくなります。
月に1回では、前回の時間を十分に引き継ぎながら深めていくことが難しくなることがあります。
ですから、精神療法をきちんと受けたいとお考えの方には、週に1回、あるいは2週に1回の受診をお勧めしています。
少なくとも3週に1回程度の間隔であれば、関係性を保ちながら進めていくことが可能です。
4週を超える間隔では、精神療法としての継続性は保ちにくくなる、と私は感じています。
次に、情報提供書についてです。
以前のクリニックでどのような治療が行われてきたのかを知ることは、もちろん医学的にも大切です。
しかしそれだけではありません。
治療は「関係」の中で行われます。
前の医師との関係をどのように終え、どのような思いで次の場所を選ばれたのか。その姿勢は、次に始まる関係にも静かに影響します。
医師との相性が合う、合わないということは確かにあります。
それでも、一度きちんと区切りをつけるという行為は、治療の一部でもあります。
さまざまな事情で情報提供書を用意できない場合もあるでしょう。その場合は事情を丁寧にうかがいます。ただし、治療の経緯がまったく共有できないときには、十分な治療をお引き受けできないこともあります。その点をご理解いただければと思います。
最後に、予約についてです。
予約の変更はもちろん可能ですし、やむを得ない事情もあると思います。
ただ、その時間はあなたのために確保された時間であると同時に、他の方にも必要とされている大切な時間です。
もし予約が守れなかったときには、何事もなかったかのように過ぎてしまうのではなく、「なぜ来られなかったのか」を一緒に考えさせてください。
そこには、治療の大事な手がかりが含まれていることが少なくありません。
治療は、約束を守ることそのものが目的ではありません。
けれども、約束をどう扱うかという姿勢の中に、関係の質があらわれます。
その積み重ねの中で、あなたの治療は静かに進んでいきます。
それでも、約束を守れないことがあります。
約束を守れないこと自体が、困りごとのあらわれである場合もあります。
通えなくなること。
関係を突然終わらせてしまうこと。
その背景には、必ず何らかの理由があります。
それを責めるのではなく、
一緒に考えることができるなら、
治療は続いていきます。
いま、懸命に通ってくださっている方。
迷いながらも治療を続けてくださっている方。
治療を受けるということは、
あなたにとって大切な精神的な営みです。
その積み重ねには、症状の改善だけではない、確かな意味があります。
ともに時間を重ねていきましょう。




