適応障害とは、はっきりとしたストレスが原因で引き起こされる感情の状態によって、普段できていたこと、例えば、出社するなど、ができなくなる病気です。会社に行こうとするとお腹の調子が悪くなったり、頭痛が起こってしまったり、腰や背中が痛くなるというように、身体的不調を来すこともあります。
適応障害が発症する背景には、個人の性格や心理的な脆弱性、ストレス耐性の低さなどが影響します。例えば、完璧主義や他者からの評価を気にしやすい人は、ストレスを抱え込みやすい傾向があります。また、社会的支援の欠如や孤立感が症状を悪化させる要因になることもあります。現実社会のストレスと、こころの適応力とのバランスが崩れることで発症するのが、適応障害です。会社を休職して、療養することも一つの方法ですが、あまり良い結果になりません。どのようにストレスとなるものを回避しつつ、仕事を続けていくかを治療者と考える作業が必要になります。場合によっては、強い不安や抑うつ症状に薬物療法を用いて、社会適応を支援することもあります。