パーソナリティ障害の原因は複雑で、単一の原因はありません。ただ、こころを力動的なものとみることで、その原因を探ることはできます。生まれ持った気質は確かにあり、これは重要ですが、環境的要因も大きく影響します。幼少期の虐待やネグレクト、不安定な家庭環境、強いストレス体験などが影響することは想像に難くありませんが、傍(はた)から見て一般的に見える家庭環境であっても、情緒的交流の不十分さが心理的発達に影響を与えることもあります。結果、感情のコントロールの困難さから、良好な対人関係を築けず、パーソナリティ障害として、問題が発生すると考えられています。医師や心理士など専門家による適切な介入なしでは、その人が本来持つべき健康的なパーソナリティを回復することは難しいかもしれません。
パーソナリティ障害・解離性障害
Personality Disorder