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統合失調症

Schizophrenia

統合失調症|トモニこころのクリニック|東京都小平市の心療内科・精神科

統合失調症とは

統合失調症とは

統合失調症とは、幻聴を主とした幻覚(錯覚は、実際にあるものを間違えて認識すること、幻覚は、ないものもあると体験すること)と、妄想(他人が、それは妄想で、実際は違うと訂正しても成功しない訂正不能の状態)が主体の精神病で、考えもまとまりがなくなり、ひどくなると話していることが、他人には理解できないほどになることがあります。好発年齢は10代後半から20代で、100人に1人の割合で発症します。遺伝もありますが、親族に罹患者がいないにも関わらず突然発症することもあります。以上が、一般的に言われている統合失調症の概要ですが、この統合失調症の本質は、迫害感と侵入的体験というこころの体験です。典型的には、噂や悪口を見ず知らずの人に言われている、テレビやインターネットで自分に関する情報を発信されている、身体に何か埋め込まれたり、電波で操作されたりしていると感じます。そして、重要なことは、そのような病状が長いと、回復するとしても長い時間がかかること、病状が典型的であるときは、周囲にいる人が一般の方でも、その異常にすぐに気がつくけれども、典型的とまでいかない病状のときは、見過ごされがちであるということです。本人には、ほとんどの場合、自覚がないので、早期に適切な治療を受けられるかどうかが重要です。

統合失調症の原因

原因は実は、よく分かっていません。ただ、他の精神疾患と同様に、単一原因による単一の病態(病気のメカニズム)をもつ疾患ではなく、症候群と言われるような、同一のまたは似たような症状を呈するが、異なる疾患群であると考えられています。明らかに、遺伝的要因はあります。しかし、孤発性と言って、親族に罹患者がいないにもかかわらず、発症することもあります。典型的な統合失調症の方の脳では、神経細胞の枝が、まるで枝落ちするように、疎になり、神経活動が低下し、脳血流も低下しているような状態であることも分かっています。また、心理学的にストレスに特有な脆弱をしめすとき、統合失調症様の精神状態になることがあります。このようなことから、生物学的な要素だけではなさそうです。

統合失調症の主な症状

  • 周囲の人や音が気になって仕方がない
  • 確かに声がするのに、周りの人は否定する
  • 疑い深くなった
  • 考えがまとまらない
  • 世の中の様子がおかしいと感じる

統合失調症の治療

原因はまだよく分かっていない、研究途上の統合失調症ですが、効果のある薬は開発されています。病状にもよりますが、十分量の抗精神病薬(過剰なドーパミンをブロックしたり、調節したりする薬)による治療が柱になります。抗精神病薬は、内服薬だけでなく、月に1回だけ筋肉注射をするだけでよい、というような注射薬を選択した方が、日常の生活を安定して送ることもできます。また、こころが破綻した、というほどの状態になった場合、薬を飲むことも、食事をとることもままならなくなります。その時は、入院で療養というのも選択肢になります。精神療法としては、さまざまなものが試みられておりそれぞれ有効性もみとめられていますが、統合失調症の方に特徴的なのは、こころの情緒的なはたらきが弱くなっているということです。情緒的に目をむけた精神療法も効果的です。また、社会生活に必要なスキルの獲得、対人関係の向上のためにSST(Social Skills Training: 社会生活技能訓練)や、リハビリテーション(デイケアや作業療法)に参加することも大切です。

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