
周りは頑張っている。
周りはすごい。
そう感じることはありませんか。
それ自体は、とても自然なことです。誰かの努力や成果に気づけるというのは、感受性があるということでもあります。ただ、そのあとに「それに比べて自分はだめだ」と気持ちが落ち込んでしまうと、少しつらくなります。いわゆる「自己肯定感が低い」と言われる状態です。
私は、そのように感じている方に、ぜひ知っておいてほしいことがあります。
少し逆の例から考えてみましょう。
「あの人は嫌いだ」「どうしてあの人はいつもああなんだ」と、誰かに対して強い否定的な感情を抱くことがありますよね。
実はそれは、自分のこころの中にある、見たくない部分、批判したくなる部分、さげすんでしまう部分を、まるでプロジェクションマッピングのように相手に映し出していることがあります。自分の内側にあるものを、外の誰かに投影して見ている、ということです。
「相手は自分の鏡だ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
実は、「周りは自分より優れている」という感覚も、これと似た仕組みを持っています。
あなたが「そうありたい」と願っているからこそ、周りの人の良いところが目に入るのです。あなたの中に、向上心や理想、憧れがあるからこそ、それが他人の姿を通してくっきりと見えるのです。
言い換えれば、自分の中にある“良さの芽”を、まるでその人だけが持っている特別なもののように見てしまっている、ということでもあります。
確かに、周りの人は成果を出しているかもしれません。努力の量や環境の違いもあるでしょう。でも、「よりよくなりたい」「がんばりたい」「成長したい」と思う気持ちは、周りの人も、そしてあなたも、同じなのです。
だから、自分を卑下する必要は1ミリもありません。
あなたの中にも、ちゃんと同じ方向を向いている力があります。
大切なのは、エベレストに登ったかどうかではありません。エベレストに登ろうと考えること、どこにあるのか調べてみること、山登りを想像すること。その準備やイメージの段階も、立派な一歩です。
いま、あなたができることを、ほんの1ミリ進める。それだけでいいのです。
大きな成果を出すことよりも、「ありたい自分」に向かってほんの少し動くこと。その積み重ねのほうが、ずっと確かな力になります。
周りが輝いて見えるのは、あなたの中にも光があるからです。自分を責める材料にするのではなく、自分の中にある願いを見つけるヒントにしてみてください。
あなたも、十分に素晴らしい人です。
そして今日も、1ミリでかまいません。
あなたらしく進んでいきましょう。




