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「行かなければいけないのに、行けない」——それは適応障害かもしれません
仕事に行かなければいけないのは分かっている。
休めば周囲に迷惑がかかることも、頭ではよく分かっている。
それでも、
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朝になると、どうしても足が向かない
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仕事に行こうとすると、激しい咳や吐き気が出る
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「もう行けない」「行ける気がしない」と感じてしまう
今、まさにこのような状態で困っている方がいるかもしれません。
その状態は、「適応障害」かもしれません。
今回は、適応障害について、少し丁寧に説明したいと思います。
「分かっているのに、行けない」心の中で起きていること
適応障害の方は、たいていここまでは考えられています。
仕事に行かなければいけない
行った方がいいのは分かっている
それでも、行けない。
これは、「怠け」でも「甘え」でもありません。
あなたの中に、仕事に向かわせられない気持ちがあるのです。
しかも、その気持ちは、
はっきりした「考え」や「言葉」になっていないことが多い。
大のおとなが、
「でも行きたくない」と素直に思えることは、実はあまりありません。
現実には、
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職場に嫌な上司や同僚がいる
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過酷な業務が待ち受けている
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心や体がすでに限界に近い
といった背景があることがほとんどです。
心の中の「二つの気持ち」の葛藤
このとき、心の中には二つの気持ちがあります。
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行かなければいけない、という気持ち
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あまり行きたくない、言葉にしづらい気持ち
この二つは、互いに反するため、心の中で葛藤します。
折り合いがつけば、なんとか仕事に行けます。
しかし、折り合いがつかなくなると、
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「理由はよく分からないけれど、行けない」
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強い咳や吐き気が出て、物理的に行けない
という形で、体に症状が出てきます。
これが、適応障害の情緒的な側面です。
どうしたら「行けるように」なるのでしょうか
「どうすれば行けるようになりますか?」
この質問はとても自然ですが、実は少し注意が必要です。
この考えは、
「行かなければいけない」という側の気持ちに寄っています。
適応障害では、
「行きたくない」という気持ちにも、きちんと配慮する必要があります。
そのために行うのが、
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休養を取ること
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不安や緊張を和らげる薬を使うこと
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一時的に距離を置くこと
といった対応です。
それでも折り合いがつかないとき
これらを行っても、
二つの気持ちの折り合いがつかないことがあります。
その場合、折り合いがつくきっかけは、
外からやってくることもあります。
たとえば、
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これ以上休職すると、退職になる
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職場から明確な判断を迫られる
こうした外的な要請によって、
心の中の均衡が変わることがあります。
それでも折り合いがつかない場合、
退職という選択が現実的になることもあります。
ひとりで抱え込まず、ご相談ください
今、仕事に行けなくなっている方へ。
それは、あなたが怠け、甘えているからではありません。
あなたがこころのなかで必死に現状を何とかしようと葛藤しているからなのです。
どうぞ、一人で抱え込まず、
必要であればご相談ください。




